保育の計画とは|保育の指導計画の作成について

保育_指導計画

保育の計画とは

保育理念をもとに年齢や月齢に合った保育目的を決め、その目的を達成するための手段や方法をまとめたものです。

 

保育の計画の種類

保育の計画の種類には「全体的な計画」と「指導計画」の2種類があります。それぞれの計画の内容や、作成する際におさえておくべきポイントについて説明していきます。

 

全体的な計画

 

2017年3月に保育所保育指針が改正され、「全体的な計画」の作成が新たに導入されました。全体的な計画とは、保育所に在籍している間の保育目標を“ どのように達成するのか ”という内容を記した、保育の幹となる大きな枠組みになります。全体的な計画を作成するには、以下の4つのポイントをおさえておきましょう。

 

1.養護・教育・食育の観点

2.各保育所の方針

3.年齢に即した子どもの発達過程

4.家庭環境や保育時間

このように、その時々の子ども達の様子や発達、各保育所によって異なる子どもを取り巻く環境を考慮しながら、長期的な見通しをもって作成することが重要です。年間指導計画と混同されやすいのですが、「全体的な計画」を幹として、年間指導(保育)計画・保育過程といったより具体的に記した指導案が、枝分かれているイメージを持つと区別しやすいかもしれません。それでは次に、全体的な計画の中に含まれる「指導計画」についてみていきましょう。

 

指導計画

指導計画とは、先ほど説明した「全体的な計画」に基づいて、保育をする上でのより具体的な方向性を示すものです。ちなみに、「指導計画」を「保育計画」と呼ぶ場合もありますが内容は同じです。指導計画を作成するには、実際の子どもの姿を基に、以下の4つのポイントをおさえておきましょう。

1.保育のねらい・内容・環境

2.予想される子どもの活動

3.保育士の援助・配慮

4.家庭との連携

このように、その時々の子どもの発達に合った、ふさわしい生活や必要な体験ができるように、具体的に作成することが大切です。さらに指導計画には、「長期的計画」と「短期的計画」の2種類があり、より具体的な指導計画を示すことができます。それぞれの計画の内容や、作成する際におさえておくべきポイントについて説明していきます。

 

長期的計画

長期的計画とは、「年間計画」「月案」といった、期・月などの長期的な保育の見通しを示すものです。年間計画・月案を作成するには、【子どもの姿・ねらい・内容・環境・援助(配慮)・家庭や地域との連携・行事】の項目を意識しながら、それぞれのポイントをおさえておきましょう。

 

年間計画

1.1年間を季節ごとに区分したその時期にふさわしい保育内容

2.行事に対する長期的な見通し

3.各保育所の方針も考慮

年間計画では、1年間の流れを意識しながら、子どもの成長を促す保育内容を考えていきましょう。

 

月案

1.年間計画に基づき具体的に作成

2.前月末の子どもの成長や発達を踏まえて設定

3.季節や行事を考慮

一人ひとりの子どもの発達や姿、個々に合った保育者の援助について具体的に記載していきましょう。

 

短期的計画

短期的計画とは、「週案」「日案」といった、週・日などの短期的な保育の計画を示すものです。長期的計画を基に、最も具体的に作成する必要があります。週案・日案を作成するための、それぞれのポイントをおさえておきましょう。

 

週案

1.前の週の子どもの姿・興味や関心を踏まえて作成

2.天候や気温も予測して作成

 

週のねらいを達成するために、どのような活動を取り入れるかを考えていきましょう。

 

日案

1.前日の遊びや子どもの姿のつながりを大切にする

2.時系列で活動・子どもの姿・援助の詳細を記載

3.天候・体調不良の子がいた場合等、様々な点に配慮した保育を具体的に記載

行事の日案や複数担任の場合は、保育士の動きや担当なども記載しておくと、スムーズに保育を進めることができます。

 

指導計画作成と保育のサイクル

指導計画は作成して終了ではなく、その計画を共有し保育に反映させることが大切です。さらに、立てた計画についての自己評価や保育士同士の反省を行うことで、保育の質を向上させることができます。指導計画は「全体的な計画」を基に、年間計画>月案>週案>日案の順に、より具体的に“ 子どもの姿・保育者の援助 ”を記載することがポイントです。子どもの姿・成長・保育者の援助の方法は、その時々の子どもの様子によって異なるので、子どもの姿をしっかりとおさえて作成してくださいね。

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