保育士の仕事内容|保育園での1日の仕事の流れ

保育園_一日の流れ

保育園での1日の仕事内容

朝夕の延長保育を利用するお子さんに合わせて、早番・中番・遅番といったシフトがあります。今回は、一般的な保育士の1日のスケジュールを表にまとめました。3歳未満児・3歳以上児で時間が異なりますので、目安として参考にしてみてください。

 

時間 スケジュール 仕事内容
9:00 順次登園 体調確認をしながら園児の受け入れ
9:30 朝の会 体操、歌、お話などを朝の会で行う
10:00 遊び 子どもの発達や成長を踏まえた遊びの設定や展開
11:30~12:00 昼食 ・手洗いの援助や指導

・トイレやオムツ交換、着替えの援助

・給食の準備や配膳、後片付け

・食事の援助や指導

12:00~12:30 昼寝 ・寝具の準備、片付け

・寝かしつけ

・午睡時の安全チェック

・おたより帳や保育日誌の記載

・食事や休憩

・起床時のトイレやオムツ交換

12:30~15:00
15:00 おやつ おやつの準備や配膳、後片付け
15:30 帰りの会 絵本、歌、お話などを帰りの会で行う
16:00~ 順次降園 ・保護者に子どもの様子を伝える

・掃除

・デスクワーク

 

次に、乳児・1歳児・幼児ごとの、1日の流れや仕事内容について確認していきましょう。

 

乳児に対する仕事の対応

1歳未満児の乳児は月齢ごとに発達が大きく異なるので、一斉保育ではなく個別の発達状況に応じて対応します。保育所によっては、その子に対して決まった保育士がお世話をする、『担当制』を行っているところもあります。乳児期は著しく発達・発育する時期なので、「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」といった、3つの視点から保育内容を考える必要があります。

 

子どもの姿 保育士の対応
健やかに伸び伸びと育つ ①快適な環境に心地よさを感じる。

②這う、歩くなどの運動をしようとする。

③生活リズムの感覚が芽生える。

①ふれ合いや言葉掛けを行いながら、タイミングよく空腹やオムツ交換を行う。

②個々の発達に合った運動が行えるよう、保育環境を整える。

③乳児の生理的なリズムを尊重した保育環境や、保育内容を設定する。

身近な人と気持ちが通じ合う ①身近な人と共に過ごす喜びを感じ、親しみ・関わりを深め、愛情や信頼感が芽生える。

② 体の動き・表情・発声等により、保育士と気持ちを通わせようとする。

①特定の保育士が、温かく丁寧な触れ合いを重ねる。

②子どもの働きかけに対し、応答的に触れ合ったり、言葉を添えて関わる。

身近なものと関わり感性が育つ ① 身の回りのものに親しみ、見る・触れる・探索するなど、身近な環境に自分から関わろうとする。

③表情や手足、体の動き等で表現する。

①直接的な関わりが持てるように、保育環境や保育内容を設定する。

②歌・リズム遊び・ふれ合い遊びなどを通して、表情豊かに関わる。

 

このように、乳児期は特に“ 養護及び教育の一体性 ”を強く意識した関わり合いを持ち、身体感覚の発達や心の安定を図ることが大切です。

 

離乳食準備期の低月齢児

離乳食が始まる前の、生後2ヵ月~4ヵ月の低月齢児の1日の保育と、保育士の仕事内容を確認していきましょう。この時期は、個々の生理的なリズムに合わせた保育を行います。

  • 睡眠…落ち着いて眠れる環境を整える
  • 食事…ちょうどよい温度のミルクを与える
  • 清潔…オムツの交換
  • 環境…適切な温度管理

など、快適に過ごせるように、言葉をかけながらタイミングよく保育士がお世話することが大切です。寝ていることが多い時期ですが、生理的なリズムを尊重しながら、応答的なやり取りを心がけましょう。

 

離乳食後期の高月齢児

離乳食後期の生後9ヵ月~11ヵ月の高月齢児も、低月齢児同様に生理的なリズムを尊重しますが、生活リズムを整えていくために、ある程度のタイムスケジュールがあります。1日の保育と、保育士の仕事内容を確認していきましょう。

 

時間 スケジュール 仕事内容
9:00 遊び ・快適に遊べるように、健康チェックやオムツのチェックをする

・個々の発達や興味に沿った遊びの設定や玩具の提供を行う

10:00 ・おやつ

・遊び

・手洗い、おやつの援助を行う

・オムツのチェックを行う

11:00 昼食 ・口拭きタオル、エプロンの準備をする

・手洗いの介助を行う

・食事の援助や介助を行う

※個々の発達に合わせた離乳食が提供できるように、定期的に給食室と相談する

・着替えの介助

12:00 昼寝 ・寝具の準備を行う

・オムツのチェックを行う

・静かに眠れる環境を整える

・安心して眠れるように対応する

・午睡中の体調のチェックを行う

・おたより帳の記載

15:00 おやつ ・寝具の片付け

・おやつの準備

・オムツ交換

・おやつの援助

15:30 順次降園 ・保護者に子どもの様子を伝える

・掃除

・デスクワーク

 

0歳児クラスは、排泄や食事内容などをおたより帳に都度記載します。

低月齢児と高月齢児の間の5ヵ月~8ヵ月の乳児に対しては、個々の発達や生活リズムに合わせて上記のような保育を臨機応変に行います。

 

1歳児

生活のリズムが整い始める1歳児の1日の保育と、保育士の仕事内容を確認していきましょう。

 

時間 スケジュール 仕事内容
9:00 遊び ・快適に遊べるように、健康チェックやオムツのチェックをする

・個々の発達や興味に沿った遊びの設定や玩具の提供を行う

10:00 ・おやつ

・遊び

・手洗い、おやつの援助を行う

・オムツのチェックを行う

11:00 昼食 ・口拭きタオル、エプロンの準備をする

・手洗いの介助を行う

・食事の援助や介助を行う

・着替えの介助

12:00 昼寝 ・寝具の準備を行う

・オムツのチェックを行う

・静かに眠れる環境を整える

・安心して眠れるように対応する

・午睡中の体調のチェックを行う

・おたより帳の記載

15:00 おやつ ・寝具の片付け

・おやつの準備

・オムツ交換

・おやつの援助

15:30 順次降園 ・保護者に子どもの様子を伝える

・掃除

・デスクワーク

 

排泄の感覚を掴むのが早い子では、1歳児クラスからトイレトレーニングが始まります。その子の排泄の感覚を把握しながら、成功体験を増やしていくことが大切です。また、探索活動が盛んになる時期なので、人的環境を整えて子どもの興味・関心に寄り添えるように配慮しましょう。

 

幼児(2歳~就学前)

2歳児クラスは、3歳以上児クラスと多少時間の誤差があります。しかし流れは同じなので、1日の保育と保育士の仕事内容をまとめて確認していきましょう。

 

時間 スケジュール 仕事内容
9:00 順次登園 体調確認をしながら園児の受け入れ
9:30 朝の会 体操、歌、お話などを朝の会で行う
10:00 遊び 子どもの発達や成長を踏まえた遊びの設定や展開
11:30~12:00 昼食 ・手洗いの援助や指導

・オムツ交換やトイレの介助、着替えの援助

・給食の準備や配膳、後片付け

・食事の援助や指導

12:00~12:30 昼寝 ・寝具の準備、片付け

・寝かしつけ

・午睡時の安全チェック

・おたより帳や保育日誌の記載

・食事や休憩

・起床時のトイレやオムツ交換

12:30~15:00
15:00 おやつ おやつの準備や配膳、後片付け
15:30 帰りの会 絵本、歌、お話などを帰りの会で行う
16:00~ 順次降園 ・保護者に子どもの様子を伝える

・掃除

・デスクワーク

 

片付け・着替え・手洗いなど、身の回りのことが自分でできるように、その都度援助しながら身に付くようにしていきます。卒園までに“ どんなことを身につけてほしいのか ”ということを、指導計画等で明確にしておくことで、長い目で指導を行えるようにしていきましょう。

 

シフトを組んで保育を行う

保育士の労働時間の基本は8時間です。朝夕の延長保育がある場合は、早番・中番・遅番といった「ローテーション体制」を取ることで、保育士の労働時間に配慮しています。しかし、保育士の仕事にはデスクワークが多く、なかなか時間通りに帰れないというのが現状です。そんな中、給料の引き上げや働き方の見直しなど、さまざまな取り組みが行われています。将来の子ども達の未来を担う「保育士」という素晴らしい仕事が、もっと働きやすい環境になることを期待しています。

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