保育士試験1次筆記試験に独学で合格したい方へ　保育士試験合格者からのアドバイス

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Contents

1 保育士試験の概要
2 独学で保育士試験の合格を目指す方へ
3 筆記試験の各科目について

保育士試験の概要

保育士試験には筆記と実技の2種類あります。両方の試験を合格すると晴れて保育士の資格が取得できるという仕組みです。合格率が低いと言われている筆記試験について、それぞれ科目の内容や対策をご紹介します。

独学で保育士試験の合格を目指す方へ

独学での勉強期間の目安としては、1ヶ月〜半年の人がほとんどです。期間にばらつきが見られるのは、もともと保育現場に携わっていた人や子育て経験のある人は、基礎知識があるため、比較的勉強期間が短くなる傾向があるからです。独学のメリットとしては、学校に通うよりも金銭的、期間的に負担が軽くなることが挙げられます。また、自分のペースで勉強ができるため、仕事と勉強のスケジュールが立てやすいです。

筆記試験の各科目について

保育原理

保育士としてどうあるべきか、最初に学ぶべき科目となっています。厚生労働省が告示する保育所保育指針や実際の保育現場でのシチュエーションから、問題が出題されます。

年齢別の保育のねらい
認定こども園、保育園、幼稚園の違い
保育関係の歴史上の偉人

これらは保育所保育指針から学んでいきます。シチュエーション問題については、喧嘩している子にはどのように対応するか、などが出てくるので、常識的な答えを解答しましょう。

教育原理及び社会的養護

教育原理では教育者としての知識を問われます。「日本国憲法」「教育基本法」「学校教育法」「幼稚園教育要領」の内容を頭に入れていきます。社会的養護では家庭だけでの育児が難しい場合の、児童福祉施設や制度に関しての知識を問われます。「社会的養護関係施設の運営、設備に関する基準」「入所児童等の調査結果」で、名称や内容、数値を覚えていきます。どちらの科目も暗記ではなく、なぜこの配置なのかというように、理解しながら覚えていきましょう。

子ども家庭福祉

子どものための福祉を学ぶには、「児童福祉法」の内容や改正案を見ていく必要があります。また、児童養護施設の職員についてもよく出題されます。職員については、社会的養護の科目でも勉強をする必要があるので、一緒に内容や種類を確認しましょう。子ども関係の法律やデータは随時更新されていきます。テキストの過去問を解くばかりではなく、現在の状況も把握できるようにしましょう。

社会福祉

子どものことだけでなく、社会全体の福祉にも関係しているため、出題範囲が広い科目です。社会福祉の歴史、ノーマライゼーション、障がい者の支援、社会手当について、ソーシャルワーク、と覚えることは多岐に渡ります。しかし、覚えていて損ということはありません。特に社会手当などはお金に関することも学ぶため、そうだったんだ、と気づくことが多いです。丸暗記しようとせず、流れや繋がりを意識しながら勉強していきましょう。

保育の心理学

子どもの成長に関する人物名、実験名を中心に出題されます。特に偉人のピアジェは様々な研究結果を残しているので出題率が高いです。学んでいくと、子どものあの反応はこのことだったんだ！と分かっていきます。特に子育て経験のある方はスムーズに進めると思います。覚えてしまえばそんなに難しい問題ではないので、成長する流れと一緒に暗記していきましょう。

子どもの保健

子どもの疾病や保育所の衛生管理、予防などについて問われます。小さな子どもは免疫力が弱いため、衛生面や予防に力を入れなくてはなりません。どのような疾病が多いのか、病気にならないためにはどのような衛生管理や予防があるのか把握できるようにしましょう。予防接種にも種類があり、時期も定められているものがあります。順番通りに名称と内容をセットで覚えてください。

子どもの食と栄養

子どもの成長には欠かせない食事。ただ食事を与えるのではなく、必要な栄養素を把握し、与えることが重要になります。保育の現場では「推奨量」という数字を基準にしています。そのため、試験の際もこの推奨量もしくは目安量を意識して取り組んでください。内容は日本人の食事摂取基準が大半を占めます。他にも妊婦や授乳婦に関する問題もありますので、子どもだけでなく大人の値まで見るようにしましょう。

保育実習理論

保育の現場で使う音楽、造形、言語に関する科目です。音楽は楽譜の読み解きや用語、移調の仕組みについて勉強しましょう。造形は表現技法、扱う物の特徴を抑えておくと良いです。また、絵本を使用してから造形へと保育を展開することもあるため、言語と共通する部分も出てきます。言語は絵本や昔話に関する内容です。使用される絵本の種類は覚えられないぐらいあるため、丸暗記するのは難しいです。しかし、代表的な絵本や昔話はあるので、そのリストをしっかりと覚えましょう。