認定こども園とは|保育士資格と幼稚園教諭免許状の取得を目指す方へ
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認定こども園とは
「認定こども園」という言葉は聞くけれど、保育園や幼稚園との違いがわかりにくいですよね。認定こども園について、詳しくお伝えします。
認定こども園ができた背景
近年、幼稚園では、少子化や女性の社会進出によって共働きの家庭が増え、定員割れをする施設が増えています。一方、保育園では、増え続ける待機児童問題を抱えて保育士不足も深刻化し、社会問題となっています。また、地域コミュニティの衰退によって、孤独や不安を抱えた母親が増え、虐待なども増えてきました。そこで、幼稚園と保育園、双方の問題を解消し、地域の子育て支援も含め、今の時代に求められている保育ニーズに応えていくために、認定こども園が作られました。
幼保一元化とは
就学前の教育に力を入れている幼稚園と、長時間の保育ができる保育園、それぞれの良さを1つに(一元化)することです。幼稚園で行われていた幼児教育と、保育園で行われていた長時間保育、どちらも受けられるようになりました。
認定こども園のタイプ
認定こども園には、地域の実情や保護者のニーズに合わせて、それぞれに合った選択ができるよう、以下の4つのタイプがあります。
【幼保連携型認定こども園】
・開園時間は、11時間で、土曜日は原則開園。
・幼稚園・保育園、両方の機能を合わせ持ち、「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」 に基づいた教育・保育が行われる。
【幼稚園型認定こども園】
・開園時間は、地域の実情に応じて設定。
・保育園の機能が加わっていても、基本的には幼稚園として位置付けられており、「幼稚園教育要領」に基づいた教育が行われる。
・幼稚園がベースなので、0~2歳児の受け入れをしていない施設もあるが、状況によって対応している場合もある。
【保育所方認定こども園】
・開園時間は11時間で、土曜日は原則開園。
・幼稚園的な機能がプラスされても、基本的には保育園として位置付けられており、「保育所保育指針」に基づいた保育が行われる。
・保育園がベースなので、0~2歳児の受け入れをしている施設がほとんど。
【地方裁量型 認定こども園 】
・開園時間は、地域の実情に応じて設定。
・各自治体の条例に基づき「認可外施設」として運営 。認可はないが、実施されている教育・保育内容は、他の「認定こども園」と同様。
認定こども園での子供の生活
まず、認定こども園に入園するためには、市区町村から利用のための認定を受ける必要があり、子供の年齢と保育の必要性によって以下の3つに分けられます 。
・1号認定…満3歳以上で保育の必要性がない場合
・2号認定…満3歳以上で保育の必要性がある場合
・3号認定…満3歳未満で保育の必要性がある場合
認定こども園での子供の生活は、1号認定は幼稚園、2号・3号認定は保育園、というイメージです。施設によって違いがありますが、1号認定は、朝9時に登園して午後16時に降園。2号認定は、保護者の就労時間に合わせて、朝開園時間から、閉園時間まで延長が可能です。施設によっては、1号認定は、土曜日の受け入れがない場合もあります。また、1号認定には夏休みがありますが、2号・3号認定は夏休みがない施設もあります。
認定こども園で働くためには
認定こども園で働くために、必要な資格条件の違いをご紹介します。
【幼保連携型認定こども園】
幼稚園教諭と保育士資格のどちらも必要。
【幼稚園型認定こども園】
満3歳以上の保育の場合、幼稚園教諭と保育士資格のどちらもある方が望ましいが、どちらかでも良い 。満3歳未満の保育の場合、保育士資格が必要。
【保育所型認定こども園】
満3歳以上の保育の場合、幼稚園教諭と保育士資格のどちらもある方が望ましいが、どちらかでも良い 。教育時間以外に保育をする場合は、保育士資格が必要。満3歳未満の保育の場合、保育士資格が必要 。
【地方裁量型 認定こども園 】
満3歳以上の保育の場合、幼稚園教諭と保育士資格のどちらもある方が望ましいが、どちらかでも良い 。満3歳未満の保育の場合、保育士資格が必要。
保育士と幼稚園教諭の両方の資格を取得するメリット
保育士と幼稚園教諭は、子供を相手にするという点は同じですが、全く別の資格です。両方の資格を取得することで、「保育」と「教育」の両面から子供に携わることができます。また、保育士は、保育園以外にも児童養護施設や乳児院、ベビーシッターなどでも働くことができます。それに加えて幼稚園教諭免許も取得していると、今回お伝えした認定子ども園やプリスクールなどでも採用されやすくなり、就職や転職先の選択肢が広がる点もメリットです。
認定こども園で働くことを目指す方に向けて
認定こども園では、幅広い年齢の子供達と毎日濃密に関わるので、1人1人の成長がとてもよく感じられます。行事が多い点は大変ですが、その分、準備期間も含め、子供達も自分自身も成長でき、やりきった後の充実感は、本当に何物にも代えがたい経験です。
ライター情報
ライター名 Hanako.str
保有資格 保育士
整理収納アドバイザー2級
ロイヤルベビーマッサージセラピスト
アロマ検定2級
経歴
保育士を20年務めたあと、ライターに。4人の子供の子育てをしながら、HPで、子育てのお悩み相談に回答などをしています。
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