乳児期のケアと教育
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乳児期のケアと教育
保育園は0歳から6歳の子どもたちが生活している場です。幼稚園とは違い3歳未満児を預かるため、教育と養護が一体的に展開されています。つまり子どもの発達を支援しながら、常に子どもの気持ちを受容し、寄り添うことが必要です。
0歳児の保育における保育士の役割
ミルクや預かった母乳を与え、1人ひとりのリズムに合わせた快適に眠れるような環境を用意します。保育士が赤ちゃんの保護者の役割を担うため、愛着関係を作る上でもなるべく同じ保育士が関わりを持ちます。
起きている時は、優しく語りかけ触れたりし、1対1での応答的な関わりをしていきます。いないいないばぁやくすぐり遊び、音が鳴るおもちゃが赤ちゃんは大好きです。
およそ6ヶ月頃になると離乳食が始まります。食材や形状を保護者や栄養士と連携しながら決めて、進めていきます。お家での離乳食に悩む保護者が多いので、話を聞き励ましていく時もあります。
また母親からもらった免疫から自分の免疫へ切り替わるので、病気にかかりやすくなります。高熱が出る突発性発疹や風邪、ウィルス性胃腸炎など重症化する前に小さな変化も逃さないようにします。合わせて、定期検診や予防接種を受けたかなど、定期的に保護者に確認します。
1歳児の保育における保育士の役割
1歳児クラスになると、ひとり歩きができるようになり行動の範囲が広がります。外では気になる場所に行き、あらゆるものに興味を持ちます。例えば花に手を伸ばしていたら「小さなお花が咲いててかわいいね」などと共感し、子どもの気持ちを大切にします。
また物をつかめるようになるので、車のおもちゃを手で走らせたり、型はめなどのおもちゃに夢中になる子もいます。
まだ自分の気持ちや状況を言葉で表現できないので、時には友だちに噛み付いたり、押したりする子もいます。そんな時は、注意を払い止めながらも、気持ちを代弁してあげます。
食事面では、離乳食が終わり、自分でスプーンを握って口に持っていく、両手でコップを持ってお茶を飲めるようになっていきます。保育士が介助し、「美味しいね」と語りかけ丁寧な援助をしていきます。
お昼寝はそばで眠りに着くまで、見守ります。その間、連絡帳にその日の体調やご飯の量、排便の有無、睡眠時間や今日の遊びの様子を書き込みます。保護者と連絡や成長を共有するツールなので、大切な仕事の1つです。
2歳児の保育における保育士の役割
自分でやりたい気持ちが、遊び面、生活面において大きくなります。やりたいことができた時は、その姿を認め一緒に喜びます。運動機能や手指や認知の面で発達しますが、うまくいかないことも多く癇癪を起こすことがあります。保育士の援助を拒否し、泣いたり怒ったりすることも。子どもの『やってみたけどできなかった』という気持ちや意欲を認め、見守りながら励ましていきます。
食事はほぼひとりでスプーンを持って食べることができますが、好き嫌いがはっきりしてきます。苦手なものを少しでも食べられたら褒め、食べる意欲につなげていきます。
遊びも一層活発になり、滑り台を一人で登って滑る、三輪車をこぐなどできることが増えます。危険がないように、そばで見守りやりたいことがやれるよう援助します。
子とも同士でのおもちゃの取り合いあるので、「使いたかったね」「でも今使ってるよ」など、言葉を添えることも重要になっていきます。
3歳を迎え、トイレトレーニングを行う子ども増えます。排尿する間隔を見極め、午前中だけパンツで過ごす、お昼寝中だけはおむつにするなど徐々にパンツになる時間を長くしていきます。保育園だけでは、進めるのは難しいので家庭との協力が必要です。
3~6歳児の保育における保育士の役割
3~6歳児になると身体全体の動きも滑らかになり、走るのが速くなり、活発になります。おもわぬ事故がないように、やりたいことを見守りつつ、危険のないようにします。事前に危険なこと、場所を保育士同士で確認し合うことが必要です。
ごっこ遊びが盛んになり、簡単なルールのある遊びができるようになります。保育士は自由な遊びの時間のほかに、クラス全体でできるルールのある遊び(しっぽ取り、ボール当て遊びなど)を取り入れる時間を作ることも多いです。
言葉の面では、自分の気持ちを少しづつ伝えられるようになってきますが、まだまだうまく伝えられない時もあるので、さりげなく保育士が代弁します。
手先も器用になってくるので、ハサミや糊を使う活動を入れていきます。絵や工作の表現を楽しめるようになってきます。
年長クラスになると、友達との関わりがグッと増えます。仲良く遊ぶ子が決まってきたり、おままごとやブロック遊びなど好きな遊びが決まってきます。その中で、友達と意見が合わず泣いてしまったり、怒って遊びが中断することもしばしばあります。
最初は保育士が仲立ちをして、お互いの気持ちのすり合わせをしていきますが、子どもは徐々に自分の気持ちを伝え、相手の気持ちも聞こうとします。その様子を見守りつつ、必要な時に援助できるよう関わり方を変えていきます。
保育園での教育(発達の援助)
保育士の子どもへの関わりは、多岐に渡ります。遊びや日々の活動、人間関係を通して発達の援助を考えます。また食事やお着替えなどの生活全般も、環境を整え、保育の仕方を考えていく必要があります。子ども1人ひとりの特徴や発達を踏まえ、その子なりの姿を尊重していくのが保育士の仕事です。何より子どもとの日々のやりとりの中で生まれる信頼感や温かい空間を大切にしていきます。
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