「2021年最新版」保育士の給料・年収とは
保育士として働く方にとって、給与や年収は気になるものではないでしょうか。こちらの記事では、保育士の給料や年収を詳しく解説。保育士の就業場所や、年収アップの方法もあわせて紹介していきます。現在保育士として活躍している方、保育士の仕事を検討する方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
保育士の就業場所
保育士資格が活かせる職場は、保育園だけではありません。保育が求められる場所は多く、以下のような現場でも保育士は活躍しています。
● 認定こども園
● 病児保育所
● 院内保育所
● 企業内保育所
● 学童保育、児童館
● 放課後等デイサービス
● 児童福祉施設
● 託児所
● ベビーシッター
2006年に創設した「認定こども園」は、幼稚園と保育園両方の側面を合わせ持ち、幅広いニーズに対応する施設です。保育士資格を有していれば、0~5歳まで担当することができます。また、「病児保育所」は病気の子どもを一時的に預かる施設です。「企業内保育所」「院内保育所」は、それぞれ企業や病院内に設置された保育所になります。「学童保育」や「児童館」は、放課後や長期休養中の小学生を対象としているのがポイント。「放課後等デイサービス」は、障害のある子どもが対象です。乳児院や児童養護施設といった「児童福祉施設」も、保育士の活躍が求められる場所。母子生活支援施設や障がい児施設では、自立支援のための相談やケアにあたります。民間の「託児所」や「ベビーシッター」は、時短勤務をしたい保育士にも適しています。このように、保育士の活躍の場は多岐にわたるのです。
雇用形態別平均給料・年収
保育士の給料や年収は、雇用形態によって異なります。正社員・派遣・アルバイトそれぞれの、2021年3月時点の給料を確認していきましょう。
正社員
保育士の正社員の平均年収は、約309万円です。月給で換算すると、約26万円となります。地域別では関東がもっとも高い308万円。そのなかでも、東京都は342万円と高い水準を示しています。もっとも低い地域は、北海道・東北の262万です。秋田県の平均年収は246万円と、東京都との差は95万円近くあることがわかります。また、正社員は、保育士の求人のなかでももっとも多い働き方となっています。
派遣
保育士の派遣社員の平均時給は、1,277円です。派遣として人気の高い、一般事務1,285円と近い水準であることがわかります。東京都の派遣社員の給料はもっとも高く、1,499円となっています。
アルバイト
保育士のアルバイト・パートの平均時給は、997円です。関東地方は1,030円と、全国で唯一1,000円を超えています。アルバイトの保育士は、午前中または午後のみなど、時短勤務が可能なことが大きなポイントです。
【参考】求人ボックス給与ナビ「保育士の仕事の年収・時給・給料情報」
今後、保育士の給料が上がる?
保育士の離職理由の6割を占めるのが「給与の低さ」です。保育士の給与問題を改善するため、内閣府は2013年に「保育士処遇改善等加算」を設けました。「保育士処遇改善等加算」とは、給与の3%分(月額約9,000円)から始まり、5年後の2018年には、11%(月額約35,000円)の手当て支給を目指したものです。さらに、2017年には保育士のキャリアを支援する「保育士処遇改善等加算II」を新設。従来の主任保育士と保育士のあいだに、副主任保育士・専門リーダー・職分野別リーダーという3つの役職が加わりました。この加算では、職務分野別リーダーには月額5,000円の手当を支給。副主任保育士や専門リーダーには、月額最大40,000円の支給が決定しています。また、2019年の消費税引き上げにともない、保育士の処遇改善手当の支給額は、さらに1%(月額約3,000円)引き上げられることが決定しています。国が保育士の処遇改善を重要していることからも、今後保育士の給料はアップする可能性が高いと言えるでしょう。
【参考】保育士等確保対策検討会「保育士等における現状」
【参考】内閣府「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善について」
【参考】内閣府「新しい経済政策パッケージについて」
給与・年収をアップさせる方法
保育士の給与と年収をアップさせるためには、待遇の良い施設に転職するという方法があります。条件ごとに異なる保育士の給与と合わせ、給与アップの方法をチェックしていきましょう。
待遇の良い施設に転職する
文部科学省および厚生労働省の調査によると、私立の保育園に比べ、公立の保育園のほうが待遇が良いことが分かります。私立の保育士の月給が約26万円であるのに対し、公立は約29万円とその差は3万円近くです。また、公立の方が勤務年数も長く、同じ場所で長く働く保育士が多いことも、給与に関係していると考えられます。
公立 | 私立 | |
平均月給(常勤) | 287,431円 | 255,415円 |
平均勤続年数 | 11.8年 | 8.5年 |
公立保育園の保育士は公務員にあたるため、給与や賞与も安定しており、将来的には昇給を望むこともできます。産休や育休などの福利厚生も充実しており、女性保育士にとって働きやすい職場であるといえるでしょう。
【参考】文部科学省・厚生労働省「幼稚園・保育所等の経営実態調査結果(収支状況等)」
まとめ
待機児童問題を解消するためには、保育士の人材確保が必要です。キャリアアップも目的とした保育士の処遇改善は、今後さらに重要視されていくと考えられます。子どもの命を預かるという責任の重さや仕事量と比較すると、現在の保育士の給料は決して十分だとは言えません。給料をアップさせるには、待遇の良い施設に転職し、経験を重ねることがポイントです。役職とともに手当も優遇されため、自分に合った職場を見つけ、保育士として活躍していきましょう。
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